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2023.09.01

【短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大】 
週20時間未満の雇用契約にすれば社会保険加入は免れるか?

Q.当社は、従業員数65人の中小企業です。令和6年10月からはほとんどのパー卜従業員が社会保険に加入することになります。しかし、あるパート従業員から社会保険に加入したくないという理由で、現在、週所定24時間で締結している雇用契約を、新たに20時間未満で契約し直したいという相談がありました。そうすることで社会保険に加入する必要はなくなるのでしようか。

 

A.パ—ト・アルバイトなど短時間労働者への社会保険(健康保険・厚生年金保険)の適用拡大が順次進められています。令和6年10月からは被保険者数51人以上の企業において、一定の要件を満たす短時間労働者は社会保険に加入することになります。

 

一定の要件とは、

①週の所定労働時間が20時間以上

②月額賃金が8.8万円以上

➂2力月を超える雇用の見込みがある

④学生ではない

のすべてを満たす場合には社会保険に加入し、どれか一つでも要件を満たさない場合には加入する必要はありません。

 

ご質問は、雇用契約において週所定労働時間を20時間未満にすれば、社会保険に加入する必要がなくなるか、というものです。確かに週20時間未満で働くのであればそのとおりですが、恒常的に残業などで週20時間以上働くことになるのであれば、やはり社会保険に加入する必要があります。

 

具体的には、実際の労働時間が連続する2月において週20時間以上となった場合で、引き続き同様の状態が続いている、または続くことが見込まれる場合は、実際の労働時間が週20時間以上となった月の3か月目に被保険者の資格を取得することになります。

 

なお、閑散期など例外的に特定の月の所定労働時間が短く定められているような場合には、その月を除いた通常の月の所定労働時間を12分の52で除して、1週間の所定労働時間を算出し、要件を満たしているかどうか確認するようにします。

十分にご注意ください。

〈以上〉

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